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サーフェイサー下地の作り方|番手・色・吹き方

Güncelleme: 2026-03-19 19:58:53白石 彩花

サーフェイサーは「とりあえず吹く下地」ではなく、小キズを埋めて面をそろえ、塗料の乗りと発色まで整える、塗装前の判断材料そのものです。
フィギュアやガレージキットをこれから塗る初心者の方に向けて、本記事ではその役割と、500・1000・1500、さらにグレー・ホワイト系・ブラックの選び分けを、失敗しやすい場面に寄せて整理します。

筆者が初めてレジンガレキを触ったときも、全体が均一なグレーに整った瞬間、それまで見えていなかった気泡が一気に浮き上がり、その段階で直せたことで仕上がりが一段上がりました。
タミヤの解説やヨドバシ.comの選び方でも示されている通り、番手と色を目的で使い分ければ、洗浄から再研磨、本塗装前の確認まで迷わず進められます。

この記事では、どの傷にどの番手を当てるか、缶スプレーなら5〜10cm、エアブラシなら15〜20psi・10〜18cmを目安にどう吹くか、どの時点で修正へ戻るかまでを、タミヤやガイアノーツなどの解説(参考: https://tamiya-plamodelfactory.com/2018/09/16/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%81%AE%E4%B8%8A%E6%89%8B%E3%81%AA%E5%90%B9%E3%81%8D%E6%96%B9/ , https://www.gaianotes.com/products/g-surfacer_evo.html)も踏まえつつ、筆者の目安として小〜中規模のキットであれば一連の流れを3〜4時間程度で回すこともあります。ただしパーツ数・補修量・作業環境や慣れで所要時間は大きく変わるため、ここで示す「3〜4時間」はあくまで目安として捉え、個別の工程時間は都度確認してください。

関連記事フィギュア塗装の基本と必要な道具|初心者向け完成品のリペイントも、レジンキットの新規塗装も、流れ自体は洗浄から始まり、下地を整えて、塗って、トップコートで守るという一本の線でつながっています。この記事では、全高20cm前後の最初の1体を安全に仕上げることを目標に、『Mr.サーフェイサー1000』やMr.スーパークリアーのような定番道具を軸に、

サーフェイサー処理はなぜ必要なのか

サーフェイサー処理が必要とされる理由は、単に「塗る前の儀式」だからではありません。
いちばん大きいのは、表面の情報をいったん整理して、本塗装に入る前の土台をそろえられる点です。
パーツには、ヤスリ傷の残り、合わせ目処理の段差、気づきにくい巣穴、素材ごとの色ムラが混ざっています。
そこへ直接カラー塗装をすると、上塗りがきれいに乗っていても、下地の粗さがそのまま浮き出ます。
タミヤのサーフェイサー解説でも、下地材として表面を整え、塗料の密着や発色を助ける役割が整理されています。
サーフェイサーは、この「見えていなかった粗」を先に可視化してくれる工程なんです。

まず真っ先に目に付くのが、小キズ埋めと表面の均一化です。
整形や研磨のあとに残る浅い傷は、素地のままだと光の反射で見えたり見えなかったりします。
ところがサーフェイサーをひと膜入れると、面全体の反射がそろうので、傷や段差の位置がはっきり出ます。
グレー系が定番なのはそのためで、凹凸確認の目として優秀です。
筆者もレジンの顔パーツや髪束を処理するとき、素地では気づかなかったピンホールをグレーサフで見つけて、塗装前に埋め直せたことが何度もあります。
色を乗せてから欠点に気づくと、戻る手間が一気に増えますが、下地の段階なら修正の範囲で収まります。

もうひとつ見逃せないのが、上塗り塗料の食いつきと発色の補助です。
プラスチックやレジンの素地は、そのままだと塗料が均一に止まりにくい場面があります。
サーフェイサーを介すると、上塗りが乗る面の性質をそろえられるので、色ムラや弾きを抑えやすくなります。
とくに白、黄、赤、肌色のような明るい色は、下地の影響を受けやすい色です。
ホワイトやピンク系のサーフェイサーを使うと、明るさが沈まず、重ねる回数も抑えやすくなります。
反対にブラック下地はメタリックの深みを出したいときに向いていて、下地色そのものが仕上がりの印象を支えます。
つまりサーフェイサーは「隠す塗料」であると同時に、「見せたい色を助ける塗料」でもあります。

透け防止という意味でも、下地は効いてきます。
淡い色を暗い素地やまだらな補修跡の上にそのまま吹くと、色が揃うまで何度も重ねることになり、結果として塗膜が厚くなります。
先に下地色を整えておけば、上塗りは狙った色味に集中できます。
フィギュアの肌や白衣、パステル系の髪色など、厚みが出ると立体感が鈍りやすいパーツほど、この差が仕上がりに出ます。

ただし、サーフェイサーは多ければ多いほど良いわけではありません。
厚塗りすると、せっかく残したモールドやシャープなエッジが埋まってしまいます。
筆者も以前、顔パーツの眉やまつ毛まわりで安心したくて吹き重ねた結果、細いモールドが甘くなってしまったことがあります。
目元は情報量が少し鈍るだけでも表情がぼやけます。
それ以来、サーフェイサーは一度で隠そうとせず、薄く数回を徹底するようになりました。
とくに500番のような傷埋め寄りのタイプは便利な反面、使いどころを誤るとディテールが損なわれるおそれがあるため、顔や指先のような繊細な部分では量の管理が仕上がりを左右します。

NOTE

傷埋めを優先するなら500、標準的な下地なら1000、表面の滑らかさを重視するなら1500という考え方で入ると、最初の選択で迷いにくくなります。

必要か不要かの判断も、パーツごとに分けて考えると整理しやすくなります。
Hobby JAPAN Webが触れているように、サーフェイサーは必須工程ではなく、透明感や素材感をあえて残したい箇所では省く選択肢もあります。
たとえばクリアパーツ、軽さを出したい薄色表現、素地のニュアンスを生かしたい部分では、サフレスのほうが狙いに合うことがあります。
一方で、レジンや金属のように密着面で不安が出やすい素材では、プライマー成分入りのサーフェイサーが効いてきます。
ガイアノーツのサーフェイサーエヴォのようにレジン対応とプライマー効果を打ち出した製品があるのは、まさにそのためです。

要するに、サーフェイサー処理は「全部に一律で吹く」ための工程ではなく、どこを整え、どこを残すかを決める工程です。
傷を見つけたいのか、発色を助けたいのか、密着を安定させたいのか、それとも素地感を生かしたいのか。
この目的が先に決まると、サーフェイサーを使う理由も、あえて使わない理由もはっきりしてきます。

用語ミニ辞典

この工程で頻出する言葉を先にそろえておくと、作業中の判断がぶれません。
筆者も、道具の名前をなんとなくで使っていた頃より、意味をはっきり分けて考えるようになってから、同じMr.サーフェイサーやガイアノーツの下地材を使っていても失敗の原因が見えやすくなったと感じています。
用語が整理できると、「番手を上げるべきなのか」「そもそも下地の役割を取り違えているのか」が切り分けられるんですよね。

サーフェイサー

サーフェイサーは、塗装前に吹く下地塗料です。
役割は1つではなく、小キズを埋める、表面の質感をそろえる、上塗り塗料の食いつきを助ける、発色を整える、といった複数の働きを持っています。
とくにガレージキットやレジンパーツでは、素地の色や磨き跡がばらつきやすいので、下地を1枚かませるだけで仕上がりの見え方が安定します。

タミヤのサーフェイサー解説やヨドバシ.comの選び方でも、傷確認と塗装準備を兼ねる材料として整理されています。
グレーは面の荒れを見つけやすく、ホワイトやピンク系は白・赤・黄の発色補助、ブラックはメタリックの深みづくりに向く、という理解で押さえると迷いにくくなります。

プライマー

プライマーは、素材への密着性を高めるための下塗り材です。
サーフェイサーが「面を整える」役割を持つのに対し、プライマーは「塗膜をつかませる」方向の道具と考えると整理しやすいです。
金属やレジンのように塗料の乗りが不安な素材では、この違いがそのまま剥がれにくさに出ます。

実際には、プライマー成分を含んだサーフェイサーもあり、いわゆるプラサフと呼ばれます。
ガイアノーツのサーフェイサーエヴォのように、レジンキャスト対応とプライマー効果を打ち出している製品はこの考え方に近いです。
つまり、プライマーとサーフェイサーは別物ですが、1本で両方の役割を兼ねる製品もある、という理解が正確です。

番手(500 / 1000 / 1500)

サーフェイサーの番手は、粒子の細かさの目安です。数字が小さいほど粗く、埋める力が強い数字が大きいほど細かく、表面を滑らかに整えやすいと覚えると実用的です。
ラブプラの模型用サーフェイサー解説でも、500は傷埋め寄り、1000は標準、1500は仕上げ寄りという使い分けが整理されています。

500はパテを入れた跡や少し深めの荒れを拾う場面向きで、そのぶんモールドを鈍らせやすい側面があります。
1000は傷埋めと平滑性のバランスが取りやすく、最初の1本として選ばれやすい番手です。
1500は表面のきめを整えたい場面や、光沢寄りの仕上げ、メタリック前の下地づくりで真価が出ます。
番手の数字は紙やすりと同じ感覚で語られることが多いですが、まったく同一基準というわけではないので、「小さいほど埋め寄り、大きいほど仕上げ寄り」という捉え方で十分です。

ヒケ

ヒケは、樹脂やパテが乾燥・硬化する過程で収縮して生じる浅い凹みです。
見た目には平らに見えていても、サーフェイサーを吹いた途端にうっすら面が沈んで見えることがあります。
とくに髪の房のつなぎ目や、盛ったパテの中心付近で見つかりやすい欠点です。

この言葉を知っていると、「削り跡が残った」のか「内部が縮んで面が落ちた」のかを区別できます。
前者なら研磨、後者なら再度埋めて整面、という判断に変わるので、補修の精度が上がるんですよね。
用語があいまいだと全部を“傷”として処理してしまい、同じ場所を何度も往復しがちです。

モールド

モールドは、パーツ表面に刻まれた彫刻線や段差、細かなディテールのことです。
髪の流れ、服の縫い目、装飾の境界、ベルトの段差など、キャラクターらしさを支える情報の多くがここに含まれます。
フィギュア塗装では、色を塗る前の段階でこのモールドがきちんと残っているかが見た目の密度を左右します。

粗いサーフェイサーを厚く吹くと、こうした線が埋もれて甘く見えます。
逆に、1500番前後の細かい下地を薄く重ねると、表面は整えつつ輪郭は残しやすくなります。
顔まわりやアクセサリー周辺で「何となくぼやけた」と感じるときは、塗装色より先にモールドの残り方を疑うと原因に近づけます。

サフレス

サフレスは、サーフェイサーを使わずに塗装へ進む手法です。
下地工程を省略するので手抜きに見えがちですが、実際は狙いがはっきりした選択です。
たとえば透明感を残したいパーツ、素地の軽さを生かしたい表現では、あえてサフレスのほうが合うことがあります。
Hobby JAPAN Webでも、サーフェイサーを常に必須とせず、目的に応じて判断する考え方が紹介されています。

ただし、サフレスは「下地確認を省く」ことも同時に意味します。
つまり、小キズやヒケを発見する機会が1段減るということです。
下地を入れないぶん、素地の整面がどこまで詰められているかがそのまま結果に出ます。
透明感や軽さを優先する表現と、傷確認や発色安定を優先する表現は、同じ塗装でも考え方が別なんです。

必要な工具・材料とおすすめの番手構成

作業を止めない準備という意味では、工具は「高級なものを広く集める」より、必要な役割を切らさず並べるほうが効きます。
最低限そろえたいのは、洗浄用の中性洗剤、細部洗浄用の歯ブラシとつまようじ、表面処理用の耐水ペーパーとスポンジヤスリ、吹き付け前の除塵用品、そして番手違いのサーフェイサーです。
ここが抜けると、途中で「埋めたいのに500がない」「白を乗せたいのに下地がグレーしかない」といった止まり方をしがちです。

まず切らしたくない基本セット

洗浄まわりは、中性洗剤と小物ブラシがあれば十分に回せます。
台所用中性洗剤(例: 花王 キュキュット)は油分の除去力があり多くのモデラーが利用していますが、離型剤の種類や既存塗膜への影響は素材や処理内容で異なるため、目立たない箇所で試すか模型専用の脱脂剤を併用することを推奨します。

研磨材は、紙とスポンジの両方があると止まりません。
耐水ペーパーなら400、600、800、1000、1200、1500を一通り置いておくと、荒れの戻しから仕上げまでつながります。
3Mのウェットオアドライは水研ぎ対応で、炭化ケイ素の耐水シートなので、空研ぎだけで押し切るよりも目詰まりを抑えながら進めやすい構成です。
大きいシートを小さく切って使えるので、小パーツ中心の作業では無駄も出にくいです。
筆者は必要な番手を短冊状に切ってクリップボードに挟み、使うたびに取り替えています。

スポンジヤスリも1組あると安心です。
GodHandの神ヤス!は番手も厚みも広く、400、600、800、1000、2000あたりがあればフィギュアの曲面処理で困りません。
筆者は神ヤス!の600、1000、2000の3枚をよく回しています。
髪の房、太もも、頬まわりのような曲面では、紙ヤスリを指で当てるよりスポンジタイプのほうが面に沿って当たりが均一になり、角だけ削ってしまう失敗が減ります。
小さめサイズは指先でつまんで使えるため、顔まわりの微妙なラインを触るときにも扱いやすくなります。

サーフェイサーは3番手で考えると迷いが減る

サーフェイサーは1本だけで済ませるより、500、1000、1500の3番手を役割で分けると判断がぶれません。
基本の考え方は、500で埋める、1000で整える、1500で仕上げるです。
ラブプラの模型用サーフェイサー解説でも、この3段階で見ると用途の違いが整理しやすくなります。

500はパテ跡や少し深いペーパー傷を拾う役です。
表面は荒れ気味になりやすいので、使ったあとに800から1000へ上げ、必要なら1200から1500で整える流れを前提にしておくと扱いやすくなります。
1000は最初の標準番手として優秀で、400から600番あたりの細かな傷の確認と面の均一化をまとめて受け持てます。
1500は仕上げ下地として優秀で、顔や肌、光沢寄りの塗装、メタリック前の足場づくりで差が出ます。
ディテールを潰したくないパーツほど、最後は1500まで持っていると落ち着きます。

色はグレー基準、必要に応じてホワイト・ピンク・ブラック

色の基準はまずグレーです。
傷や面のうねりが視認性高く、全体チェック用として最も適しているからです。
製品でいえばMr.サーフェイサー 500/1000/1500のグレー系は定番ですし、タミヤのサーフェイサー(グレー/ホワイト)も選択肢に入ります。

そのうえで、明るい色を上塗りする予定があるならホワイトかピンクを追加すると発色の組み立てが楽になります。
白、黄、赤、肌色寄りの塗装は、暗い下地の上だと何層も重ねたくなる場面が出ます。
ガイアノーツのサーフェイサーエヴォにはホワイト、ピンク、ブラックがそろっていて、用途ごとに整理して揃えておけます。
ホワイトは白系や淡色、ピンクは赤や肌の血色側、ブラックはメタリックや重厚感を出したい下地で効きます。
ブラックは便利な場面がはっきりしているぶん、最初の1本ではなく用途が固まってから導入すると運用が楽になります。

レジンや金属はプライマー系も候補に入る

素材がレジンや金属を含むなら、プライマー入りのプラサフ、あるいは別体のプライマーが役立ちます。
密着を稼ぐ役割があるので、塗膜の端が欠ける、マスキングで持っていかれる、といった事故を減らせます。
タミヤのサーフェイサー特集でも、プライマー成分を含む下地材の考え方が整理されていますし、ガイアノーツのサーフェイサーエヴォもレジン対応を打ち出しています。
プラ素材だけなら標準的なサーフェイサーで十分な場面が多いですが、異素材が混ざるキットではこの1本が効いてきます。

作業効率を支える周辺用品

地味ですが、パーツ持ち手と除塵用品は作業の流れを切らさない道具です。
持ち手は市販品でも自作でも構いません。
目玉クリップと竹串を組み合わせたものを複数本立てておくと、乾燥待ちの間に次の色へ進めます。
塗装ベースがあると机に転がらず、向きの管理も楽です。
簡易乾燥ブースも、埃を避けながら置いておけるだけで失敗が減ります。

除塵用品はブロワー、静電気防止ブラシ、粘着クリーナーのどれか1つではなく、役割分担で持っておくと便利です。
ブロワーで大きな粉を飛ばし、ブラシで面に残った細かい削り粉を払い、粘着クリーナーで取り切れない繊維を拾う、という順に進めると、吹いた直後にゴミを抱き込む失敗が減ります。
研磨からサーフェイサーまでの間でここを省くと、傷ではなく埃を見ていた、という無駄な戻りが起きます。

TIP

迷ったら、サーフェイサーは500・1000・1500の3本、研磨材は耐水ペーパー400〜1500とスポンジヤスリ600・1000・2000、色はグレーを基準にホワイトかピンクを追加、という組み方にすると作業が止まりにくくなります。

安全対策も工具の一部と考える

屋内作業では、換気と防毒対策も最初から道具箱に入れておく考え方が必要です。
ラッカー系のサーフェイサーや溶剤を使うなら、窓を開けるだけで済ませず、空気の流れを作りながら作業することが前提になります。
手袋と保護メガネがあると、手荒れや跳ね返りのストレスが減ります。
防毒マスクは有機溶剤用の吸収缶を使うタイプを選ぶのが基準で、JIS T 8152でも防毒マスクの構成や表示が整理されています。
簡易な不織布マスクは粉塵対策にはなっても、有機溶剤の吸入対策にはなりません。

初回予算の目安

筆者の経験上の目安として、初回に一式そろえる場合は工具・消耗品・サーフェイサーを合わせておおむね7,000〜15,000円程度になることが多いです。
流通価格や選ぶブランドで変動が大きいため、あくまで参考値として捉えてください。

工程1:洗浄・パーツ確認・傷の見つけ方

サーフェイサーを吹く前の下処理では、まず表面の汚れを落として、次に「どこを直してから進むか」を決めます。
ここを飛ばすと、サフの食いつきが鈍くなるだけでなく、傷の原因がもともとの成形不良なのか、作業中についたものなのかも判別しにくくなります。
サーフェイサーは確認用の下地として優秀ですが、修正そのものを肩代わりしてくれる材料ではありません。
先に洗浄と検品を済ませておくと、後戻りの回数が目に見えて減ります。

まずは洗浄して、離型剤と手脂を落とす

最初の工程は、ぬるま湯と中性洗剤を使ったやさしい洗浄です。
レジンでもプラでも、表面には離型剤の残りや手で触れた油分が付いていることがあります。
こうした膜が残っていると、あとでサーフェイサーを乗せたときに弾いたり、乾いたあとに部分的なムラとして出たりします。

中性洗剤(例: 花王 キュキュット)は油分を落とす用途で広く使われていますが、模型の離型剤に対する有効性や既存塗膜への影響は素材によって異なります。
使用する場合はまず目立たない箇所で試すか、模型専用の脱脂剤と併用してください。

洗ったあとは水で流し、タオルで強くこすらず自然乾燥に回します。
水滴が溝に残ると、そのあと触ったときに削り粉を抱え込むことがあるので、焦らず乾くまで待つほうが作業の流れが安定します。
所要時間の目安は洗浄から検品までで30〜60分ほどで、乾燥時間は別に見ておくと組み立ての段取りが立てやすくなります。

仮組みで「直す場所」を先に洗い出す

乾いたら、接着せずに一度組めるところまで仮組みします。
ここで見るのは、単に形が合うかどうかだけではありません。
合わせ目がどこに出るか、軸がきついか緩いか、段差がどの向きで発生するかを先に把握しておくと、サーフェイサー後に慌てて削り戻す展開を避けられます。

筆者は以前、仮組みの段階で「台座に立たない」原因が足裏ではなく台座穴の位置ずれだと気づけたことがあります。
その時点なら塗装前なので、後戻りせずにピンバイスで穴を少し調整するだけで済みました。
もしサフや塗装のあとに気づいていたら、軸調整と再塗装が一気に乗ってきます。
最初の検品は地味ですが、実作業ではこの差がそのまま時短になります。

仮組みでは、パーツ同士の接触面も見逃せません。
押し込むと片側だけ浮く、前から見ると揃っているのに横から見ると段差が出る、といったズレはこの段階で見つけておくべきポイントです。
特に髪の合わせ、胴体の分割、腕の付け根、台座接続部は、塗ってから触ると傷みやすい場所です。

段差・ヒケ・気泡は光を斜めから当てて見る

表面チェックでは、正面から眺めるだけだと見落としが出ます。
強めの光を斜めから当てると、段差やヒケが影として浮きます。
作業灯がなくても、スマホのライトを近づけて角度を変えるだけで十分見えます。
平たい面は横から、曲面は少しずつ回しながら見ると、うねりや打痕が見つかります。

ここで拾いたいのは、合わせ目の段差、レジンのヒケ、気泡跡、ゲート処理の削り残しです。
ヒケは面の中央がわずかに沈んで見えることが多く、サフ前だと素材色に紛れます。
気泡は小さな点に見えても、削ると穴が広がることがあるので、浅い点傷なのか、埋めるべき空洞なのかを早めに見分けておくと後が楽です。

サフだけで消える傷と、パテが必要な傷を分ける

ここが判断の要です。
サーフェイサーには微細な傷をならす力がありますが、埋められる深さには限界があります。ラブプラ:模型用サーフェイサーの種類・役割・使い方でも、番手によって傷埋め性能と表面の滑らかさが分かれることが整理されていますが、共通して言えるのは「深い凹みは先に埋める」ということです。

目安として、爪が引っかかる凹みやスジは、サーフェイサーだけで消そうとすると何度も吹き重ねることになり、周囲のディテールまで太ります。
こういう傷は、パテ埋めか瞬間接着剤による充填を先に入れるほうが筋がいいです。
逆に、ペーパーの薄い研磨傷や表面の白っぽい曇り程度なら、標準的なサーフェイサーで確認しながら整えていけます。

筆者はこの判断で迷ったとき、まず指先より爪を使って触ります。
見た目で浅く見えても、爪先が止まるなら埋め材を使う側です。
見た目には見えるけれど触るとほぼフラット、という傷ならサフ確認に回せます。
ここを感覚で分けられるようになると、無駄な重ね吹きが減り、面のシャープさも残せます。

TIP

[!NOTE] 検品中に見つけた傷は、その場で全部直そうとせず、「段差」「ヒケ」「気泡」「深い傷」に分けておくと作業が詰まりません。
あとで修正材を持ち替える回数が減り、どこまでサフ前に終えるかも判断しやすくなります。
この工程で済ませておくべきなのは、洗浄、仮組み、合わせ目と組み合いの確認、そしてサーフェイサーだけでは処理しきれない凹みの選別です。
下地を吹いてから初めて見える傷もありますが、前段階で大きな問題を拾えていると、そのあとの修正は「見つけて直す」ではなく「仕上げて整える」作業に変わります。

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工程2:研磨と下地作りの基本手順

サーフェイサーをきれいに乗せるには、まず「面がそろっていること」が前提になります。
ここでは粗い傷を消すというより、パーティングラインや段差を整えて、塗るための地肌にそろえる意識で進めるのがコツです。
基本は400〜600番で形を出し、必要を感じたところだけ800〜1000番へ移り、表面の曇りを1200〜1500番で整えます。ラブプラ:模型用サーフェイサーの種類・役割・使い方でも、400〜600番程度の研磨傷は1000番前後のサーフェイサーで拾いやすい範囲として整理されていますが、筆者もこの流れで組むと手戻りが少なくなります。

まずは400〜600番で「形」を整える

最初に触る番手は400〜600番です。
パーティングライン、ゲート跡のわずかな盛り上がり、仮組みで見えた段差は、この帯域で輪郭を整えると処理が速く進みます。
いきなり細かい番手から入ると表面だけがつるっとして、肝心の段差が残りやすく、サーフェイサーを吹いたあとに線として浮きます。

削る向きも意識したいところです。
段差の境目を点でこするのではなく、周囲を含めて少し広めに当てると、面のつながりが自然になります。
平面は当て木を当てた耐水ペーパーで一直線に動かし、曲面はGodHandの神ヤス!のようなスポンジヤスリを使うと、形に沿って当たりつつ角が立ちすぎません。
小さめの35×20mmクラスは指先でつまんで細部に入れやすく、105×20mmクラスは長い面をそろえるときにブレが出にくいので、同じ番手でも持ち替える意味があります。

必要なところだけ800〜1000番へ進める

600番で段差が消えたら、そのままサーフェイサーへ行くのではなく、研磨目を一段細かく消しておくと下地の見え方が整います。
筆者はこの工程を、600で面出しして1000で目を消す二段構えにすると最短だと感じています。
粗い番手を何段も刻むより、600で「形」と「面」を決めて、1000で白っぽい筋を落としていくほうが作業の判断が明快なんです。
1500はそのあとに表面をひと押しなめらかにしたい場面で効いてきます。

800〜1000番へ移るのは、600番の筋が視認できる場所や、光を当てたときに曇りが目立つ場所だけで十分です。
すべてのパーツを機械的に細かい番手まで回すより、気になる面だけ段階移行したほうが流れが崩れません。
特に肌や衣装の広い面、髪の外側のうねり、台座の平面は1000番まで入れておくとサーフェイサー後の確認が楽になります。

ヒケや深い段差は埋めてから面を出す

ヒケや深い凹みは、ペーパーだけで追いかけると周囲を削りすぎます。
中央のへこみに合わせて全体を下げる形になるので、シャープに残したいエッジやモールドまで痩せてしまいます。
爪が止まるレベルのへこみなら、パテか瞬間接着剤にベビーパウダーを混ぜた充填材で先に埋め、硬化後に600番で余分を落として、1000番で面をつなげるほうが結果が安定します。

このときも、埋めた場所だけを深追いしないことが大切です。
充填材の頭だけを削る感覚ではなく、周囲の面と高さがそろったかを見ながら整えます。
斜めから光を当てると、へこみが残っているか、逆に盛り上がっているかが見えます。
盛り上がりが少しでも残っていると、サーフェイサー後にはっきり拾われるので、600番で高さを合わせてから1000番で均す流れが基本です。

モールドを潰さない圧で、道具を使い分ける

初心者が失敗しやすいのは、番手選びよりも力加減です。
傷が気になるとつい押しつけたくなりますが、圧が強いと高いところだけが先に削れ、モールドの角が丸くなります。
狙うのは「削る」というより「当てて整える」感覚で、ペーパーが仕事をするぶんだけ動かすことです。

平面では当て木を使うと、指の腹の凹凸がそのまま面に移るのを防げます。
逆に曲面へ当て木を押し込むと、当たりが一点に集中して形が崩れます。
そこはスポンジヤスリの出番です。
GodHandの神ヤス!のように厚み違いが選べるタイプは、薄手を細かな曲面に、厚手をやや大きい面に当てると、接触面積を保ったまま削れます。
モールドのきわはペーパーの角を立てず、少し逃がすように動かすとラインが残ります。

TIP

削りすぎを防ぐには、長くこすり続けるより「確認して数回削る、止めて光に当てる」の短いサイクルが効きます。
1回で決めようとすると、消えた瞬間を通り越して周囲まで持っていきやすいからです。

1200〜1500番で下地をなめらかに整える

1000番までで傷が消えたら、下地を整える仕上げとして1200〜1500番を軽く当てます。
ここでは形を変えるのではなく、サーフェイサーが均一に乗る表面にそろえることが目的です。
前段で500番相当の荒れを作ってしまった場所ほど、この仕上げ研磨で差が出ます。YZPハウス:サーフェイサーの効果解説でも、番手が上がるほど表面の滑らかさとディテール保護のバランスが取りやすいことが整理されています。

1200〜1500番は、力を抜いて表面をなでるくらいで十分です。
ここで強く当てると、せっかくそろえた面に新しいクセがつきます。
指先で触ったときに引っかかりがなく、光を斜めに当てても白い筋が目立たない状態まで整えば、次のサーフェイサー工程につなげられます。

作業時間の目安は30〜90分ほどです。
パーツ数が少なく、段差修正だけなら短く収まりますし、ヒケ埋めや複数回の面出しが入ると長くなります。
ただ、時間をかける場所は全体ではなく、傷が集まっているポイントです。
全部を均一に磨くのではなく、必要な場所に必要な番手を当てるほうが、仕上がりも作業密度も安定します。

プラモデルのサーフェイサーとは?塗装することによって得られる効果を詳しく解説yzphouse.com

工程3:サーフェイサーの選び方と吹き方

番手の選び分け

サーフェイサーは「どれを吹いても同じ下地」ではありません。
500・1000・1500で役割がはっきり分かれていて、ここを合わせるだけで修正の戻り回数が減ります。ヨドバシ.comの選び方ガイドやラブプラ:模型用サーフェイサーの種類・役割・使い方でも整理されている通り、500は傷埋め重視、1000は汎用、1500は平滑仕上げ重視と考えると判断がぶれません。

500は、パテを入れた跡や、まだ少し荒れが残る面をならしたいときに向きます。
粒子が粗めなので埋まりやすい反面、モールドの細さやシャープさは拾いにくくなります。
筆者は、気泡埋めの周囲や合わせ目消しの跡など「まず面をつなげたい場所」にだけ500を使い、全体には広げない使い方をよくします。
広い範囲に一律で吹くと、細部が甘く見えやすいからです。

1000は、最初の1本として選ばれやすい番手です。
小キズの確認と下地作りの両方を受け持てるので、迷ったらここから入ると流れを組みやすくなります。
前工程で600〜1000番まで整えた面に載せると、傷埋めと表面の均一化のバランスがちょうどよく、フィギュアの肌、衣装、髪の大半をまとめて確認できます。
400〜600番程度の細かな研磨目を拾って整える役割とも相性がよく、初心者が「とりあえず全体確認したい」ときの軸になります。

1500は、塗るというより仕上げの地ならしに近い感覚です。
傷を埋める力は控えめですが、表面をなめらかに見せる力が強く、メタリックやツヤあり塗装の前、あるいはカーモデル寄りの平滑感を出したい場面で効きます。
フィギュアでも、ブーツや装甲のように反射が出るパーツでは1500の下地がそのまま上塗りの見え方につながります。
逆に、まだ傷が残っている段階で1500に逃げると、埋まらないまま上品に見えてしまい、後から修正点を見落としやすくなります。

筆者の感覚では、500は「修正のための番手」、1000は「確認と標準下地の番手」、1500は「見せるための番手」です。
1本で全部まかなうより、どの段階を見たいのかを決めて選ぶと失敗が減ります。

色の選び分け

色付きサーフェイサーは、発色だけでなく「何を見抜きたいか」で選ぶと扱いやすくなります。
標準になるのはグレーです。
傷、ヒケ、段差、気泡跡が最も見えやすく、全体の情報量を均一にしてくれます。
レジンのまだらな色や、パテの白、瞬着の透明感が一度リセットされるので、修正ポイントを拾う段階ではまずグレーが頼れます。
筆者も、初回の確認吹きはグレーが中心です。

ホワイトとピンクは、明るい色の発色を支える下地として考えるとわかりやすいです。
白、黄、赤、肌色寄りの塗装は、下地が暗いと色が沈んで見えます。
ホワイトサフを入れておくと、上塗りの色が濁りにくく、少ない層でも明るさを出しやすくなります。
ピンクは特に赤や黄、暖色寄りの肌色に相性がよく、発色に少し温度感を足したいときに便利です。
赤をそのままグレーの上に重ねると鈍く見える場面でも、ピンク下地だと色の芯が残りやすくなります。

ブラックは用途が少し絞られますが、狙いが合うと強い色です。
メタリック塗装の下に入れると反射の深みが出やすく、暗色系の装甲や機械表現では重厚感を作れます。
陰影のコントラストも強く出るので、重い印象に寄せたいパーツには有効です。
ただし傷確認のしやすさではグレーに劣るため、下地確認用というより演出用の色として使い分けるほうがまとまります。

タミヤのサーフェイサー解説ページでも、色によって上塗りの見え方が変わることが示されています。
実作業では、修正確認はグレー、発色補助はホワイトかピンク、メタリックや重い色味はブラック、と整理しておくと選択が速くなります。

缶スプレーの吹き方

缶サーフェイサーは、普通のスプレー塗装より少し近めで扱うのがコツです。タミヤプラモデルファクトリー:サーフェイサーの上手な吹き方では5〜10cm前後が目安とされていて、一般的な缶スプレー塗装の20〜30cmよりぐっと近い設定です。
ここがサフ特有のポイントで、遠すぎると表面に着く前に霧が乾き、粉っぽくザラつきやすくなります。
筆者も、5〜10cmで“霧がしっとり付く距離”が掴めてから一気に失敗が減りました。
距離が開きすぎると粉っぽくなりやすいんですよね。

吹き方は、1回で隠そうとせず、薄く重ねるのが基本です。
1パス目は砂吹きで軽くのりを作ります。
表面がうっすら染まる程度で止めて、いきなり面をつやっとさせようとしないことが大切です。
そのあと2〜3パス目で均一に色を回し、全体がそろったところで止めます。
このときの感覚は「濡らす」ではなく「しっとり乗せる」です。
膜を一度に作ろうとして厚吹きすると、モールドの谷に溜まり、角がだれて修正点も見えにくくなります。

動かし方も一定にします。
吹き始めをパーツの外から入れて、通過しながら噴射し、抜けたところでボタンを戻す流れです。
パーツの真上で吹き始めると、最初の一撃だけ濃く当たってムラの原因になります。
小パーツなら複数パスと短いインターバルを含めて15〜30分ほどで一巡できます。
触って表面が落ち着いたら次のパスへ進めますが、完全乾燥の扱いは製品表示の範囲で確認しておくと整合がとれます。

TIP

缶サーフェイサーでザラついたときは、塗料のせいと決めつける前に距離を見直すと解決することがあります。
遠くから安全に吹いているつもりでも、サフではそれが乾きすぎにつながる場面があります。

下地塗装で仕上がりが違う!サーフェイサーのムラのない吹き方 | タミヤプラモデルファクトリートレッサ横浜 - プラモデル、ミニ四駆、RCカー(ラジコン)tamiya-plamodelfactory.com

エアブラシの吹き方と希釈の考え方

エアブラシでは、霧の細かさと乗り方を自分で作れるぶん、缶より微調整が効きます。
一般的な目安としては15〜20psi、距離は10〜18cmあたりに置くと、サーフェイサーらしい粒子感を保ちながらコントロールしやすくなります。
距離が近すぎると一点に溜まり、離しすぎると乾いて粉になります。
缶より自由度が高いぶん、「今の霧がしっとり面に留まっているか」を見ながら詰める感覚が大切です。

希釈は製品表示を基準にしつつ、筆者はやや薄めに振って重ね吹き前提で組むことが多いです。
濃すぎるサフは一見隠ぺい力がありそうでも、1パスの情報量が多すぎて厚みが出やすく、境目やエッジに溜まりやすくなります。
少し軽くした状態で1回目に砂吹きし、2回目以降で均一化していくと、面の情報を潰さずに揃えられます。
ここでも厚吹きしないことが前提で、狙いは一層ごとの積み上げです。

試し吹きは、エアブラシでは省けません。
いきなり本番パーツへ向けるのではなく、持ち手の先や不要パーツで、霧が荒くないか、液だれの兆候がないか、ちゃんとしっとり乗るかを見ます。
サフは塗料より粒子感が出やすいので、同じ感覚のまま吹くと「思ったより乗りすぎた」が起きやすいからです。
1パス目でのりを作り、2〜3パス目で面を整える流れは缶と同じですが、エアブラシではその段差がより繊細に見えます。

筆者は、エアブラシのサフがうまくいく日は「見た目が少し足りない」くらいで止めたときです。
吹いている最中に不安になってもう一段重ねたくなりますが、その1回が厚みになりやすいんです。
均一に見えていて、触ったときに膜感が重くなければ十分です。
その状態なら、次の傷確認にも戻りやすく、上塗りの下地としても素直な面が残ります。

関連記事エアブラシの使い方・塗装手順|初心者5ステップ赤を吹いた最初の一体で、筆者は「同じ色なのにどうしてこんなに沈むのだろう」と手が止まりました。白サフに替え、希釈を1:1.5、距離を8cmにして2回重ねたところ、発色が急に安定した経験から、エアブラシは感覚ではなく下地・希釈・圧・距離のセットで整えるものだと実感しています。

工程4:乾燥後のチェックと再修正

乾燥したサーフェイサーは、色を乗せる前の「検査灯」のような役割を持っています。
ここで止まって表面を見直すと、吹く前には気づかなかった傷や面の乱れがはっきり浮かびます。
特にグレー下地は、明るすぎず暗すぎない中間色なので、光を当てたときの段差、うっすら残った凹み、ペーパー目の線が明暗差として見えます。
ホワイト系は光が回りすぎて浅い傷が埋もれやすく、ブラックは陰影が強く出るぶん用途が偏るので、修正確認の基準色としてはグレーが扱いやすいというわけです。
ヨドバシ.comのサーフェイサー整理でも、グレーは傷確認向きの標準色として位置づけられています。

乾燥後に見るポイント

見る場所は、平面よりもまず曲面です。
肩、太もも、頬、髪の流れの外側のような丸みのある面は、吹いた直後には均一に見えても、乾くと粉っぽい荒れや薄い筋が出ることがあります。
筆者の経験では特に肩や太ももの曲面で粉吹きに悩むことが多く、そういうときは1500番で本当に1往復だけ撫でて表面の粉を落としてから、必要な箇所だけ再サフを入れることが多いです。
この「削る」というより「表面を整える」くらいの手数で収まると、形を崩さずに済みます。

チェックの基準は、色が均一につながっていることだけでは足りません。
艶ムラが点で残っていないか、表面が粉をかぶったように白っぽく見えていないか、針先で突いたようなピンホールがないかも見ます。
加えて、エッジがきちんとシャープに残っているかも同じくらい大切です。
面が整っていても角が丸くなっていたら、サフや研磨で情報を削りすぎています。

再研磨は番手を段階で戻す

乾燥後の修正は、見つけた症状に合わせて番手を戻します。
基準として覚えやすいのが、500で荒れや深い傷を処理し、1000で面を均一化し、1500で仕上げる流れです。
ラブプラのサーフェイサー解説でも、500番を使ったあとに800〜1000で整え、1200〜1500で仕上げる考え方が整理されています。
実作業でもこの段階運用にしておくと、どこまで戻ればいいか迷いません。

たとえば、指で触ってもわかるような荒れや、サフ越しに線として残る深めの傷なら、500番相当から局所的にやり直します。
ただし500のままで止めると研磨目が新たな傷になるので、そのあと800〜1000で筋をならし、1200〜1500で表面を仕上げます。
逆に、表面のザラつきや軽い粉吹きだけなら、1000〜1500で軽く均すだけで足りる場面が多いです。
ここがポイントなんです。
見えている欠点に対して、必要な深さまでしか戻らないほうが、モールドも面の張りも残せます。

スポンジヤスリならGodHandの神ヤス!のような薄手を曲面に当てると、丸い面に沿って当たりが分散します。
平面や広い面では耐水ペーパーを当て木に巻いたほうが、面が波打ちません。
再修正では「どの番手を使うか」だけでなく、「何に貼って当てるか」でも結果が変わります。

再サフが必要な境目

研磨だけで済むのは、あくまで表面の荒れを均したときです。
削って下地の色がまだらになった、ピンホールを埋めた、500番から戻した、といった場合はその部分に再サフを入れたほうが判断が揃います。
局所的に吹き直して乾かし、もう一度グレーの面として見直すと、直ったのか、まだ段差が残っているのかが読み取りやすくなります。
吹いて終わりではなく、見つける、直す、もう一度確認するというループを回したほうが、上塗りに入ってからの手戻りが減ります。

所要時間の目安は、チェックと再研磨で20〜60分ほどです。
ここに再サフを入れたぶんの乾燥時間が加わります。
短く見えるかもしれませんが、この時間で傷を拾い切れると、塗装本番で表面の粗が浮く失敗を避けやすくなります。

TIP

[!NOTE] 乾燥後の面を眺めるときは、正面からだけでなく、斜めから光を滑らせると段差とピンホールが拾いやすくなります。
均一なグレーに見えても、角度を変えると傷が急に立ち上がって見えることがあります。
仕上がりの判断は、「均一にグレーが乗っている」だけではなく、面全体にムラがなく、粉っぽさもピンホールも見えず、それでいてエッジが生きている状態です。
この条件が揃っていれば、サーフェイサーの役目はほぼ果たせています。
逆にどれか一つでも崩れていたら、そこだけ戻して整えるほうが、完成後の満足度は確実に上がります。

色別・仕上げ別の下地作りの考え方

下地は「傷を消すための共通工程」で終わりではなく、本塗装の色と仕上げを見越して選ぶと結果が変わります。
ここで色を合わせておくと、上塗りの回数を増やしすぎずに発色を出せますし、逆に質感優先の塗装では表面の滑らかさそのものが見た目を左右します。
ヨドバシ.comでも、ホワイトやピンクは明るい色の発色補助、ブラックはメタリックや暗色向けという整理がされていて、色付きサフは用途で分ける発想が基本になります。

明るい色はホワイトかピンクで土台を作る

白、黄、赤のような明るい色は、グレーの上からそのまま乗せると、どこか沈んだ印象になったり、薄い部分だけ下地色が透けたりします。
そこで効くのがホワイト下地とピンク下地です。
白はそのまま明度を押し上げる役割があり、純白の衣装や白い装甲、クリーム寄りにしたくない黄色に向いています。
赤や黄は、ホワイトでももちろん成立しますが、色味に温かさを足したいときはピンクが一段合います。

筆者の経験では、黄色はピンク下地にしたほうが発色が一段持ち上がる感覚があります。
白の上に直接置くより、塗膜のムラが目立ちにくく、同じ黄色でも色が痩せて見えません。
特に髪の黄色やリボンのレモンイエロー系はこの差が出やすくて、薄く何層か重ねたときの均一感が違います。
赤も同様で、ホワイトより少し血色を含んだ土台があると、鮮やかさと深みを両立させやすくなります。

メタリックと高光沢は1500系で面を仕上げる

メタリック塗装や高光沢仕上げでは、色そのものよりも先に面の平滑さが見えます。
粒子の細かい1500系サーフェイサーが向くのはこのためです。
500や1000で傷を整えたあと、仕上げ段階で1500系に切り替えると、塗料の光の返り方が揃いやすくなります。
比較表でも1500は仕上げ下地向け、高光沢やカーモデル系に向く位置づけで、メタリックの下に置く理由がはっきりしています。

ブラック下地もこの場面で活きます。
銀やガンメタのような金属色は、黒の上に置くと陰影が締まり、粒子の輝きが浮きます。
単に暗くするというより、明るい反射と暗い奥行きの差が出るので、重厚な見え方になります。
クローム寄りの強い反射を狙うときも、下地の黒が均一だとコントラストが整います。
本体アーマーを金属感重視で仕上げるなら、1500ブラックを平滑に吹いてからメタリック系を重ねる流れが整えやすくなります。

肌色や透明感重視ではサフレスも候補に入る

すべてをサーフェイサーで覆う必要はありません。
肌色や半透明表現のように、素材の明るさや抜け感をそのまま活かしたい場合は、サフレス塗装も選択肢に入ります。
レジンやプラの地色がきれいで、処理面も整っているなら、あえてサフを省いて薄い塗膜で色を作るほうが、肌の柔らかさや透明感が出ることがあります。

ただし、この方法は下地の粗がそのまま表に出ます。
食いつきの弱さも隠せないので、洗浄や足付けが甘いと色が乗る場所と弾く場所の差がそのままムラになります。
サフで一度均一化する方法より、ごまかしが利きません。
筆者は顔まわりや素肌の面積が大きいキットでサフレスを選ぶことがありますが、そのときは表面処理を終えた段階で「もうこのままでも面が読める」と感じるところまで持っていきます。

実践で考えると判断しやすい

たとえば、黄色い髪パーツを塗る場面なら、グレーのまま進めるより、ピンクのサーフェイサーを挟んでからレモンイエローを置いたほうが、黄味が沈まず明るく立ちます。
白下地でも発色は出ますが、ピンクを噛ませたほうが色の立ち上がりが自然で、筆者はこの組み合わせをよく使います。

一方で、本体アーマーをメタリックで見せたい場合は、1500ブラックを先に整えておくと方向性がぶれません。
表面の細かなうねりを抑えた黒い面ができていると、その上のメタリック粒子が均一に並んで見えます。
結果として、同じ塗料でも下地が粗いときより密度のある仕上がりになります。
ここは色選びというより、どの質感を主役にするかで下地が決まる部分です。

TIP

色替えの判断とマスキング準備まで含めると、この工程は15〜30分ほど見ておくと落ち着いて組み立てられます。
明るい色の部分と金属色の部分が混在するキットほど、このひと手間で後の塗り分けが整います。

同じキットの中でも、髪はピンク下地、白い衣装はホワイト下地、装甲は1500ブラック、肌はサフレスというように、部位ごとに考え方を切り替えて構いません。
全部を同じサフ色で通すより、完成形から逆算して下地を変えたほうが、塗膜を厚くせずに狙った色と質感へ近づけます。
ここが色付きサーフェイサーのいちばんおいしい使いどころです。

缶スプレーとエアブラシの違い・素材別プライマー

缶スプレーとエアブラシは、同じサーフェイサーを吹く道具でも、向いている場面が少し違います。
缶スプレーは準備が少なく、吐出量も一定なので、広い面を手早く均一に覆いたいときに強いです。タミヤプラモデルファクトリーでも、サーフェイサーは通常のスプレー塗装より近めで扱う前提が示されています。
ただ、手元でできる調整は噴射時間と動かす速さが中心なので、角だけを薄くしたい、頬の面だけ粒子感を抑えたい、といった細かな追い込みには限界があります。
しかも缶は気温や湿度の影響を受けやすく、昨日はきれいに乗った条件でも、今日は少しザラつくということが起こります。

一方のエアブラシは、圧、距離、希釈の3つを組み合わせて質感を詰められるのが強みです。
デアゴスティーニの一般ガイドでは15〜20psi、距離は10〜18cmがひとつの目安になっていて、この範囲から少しずつ詰めると、自分のサーフェイサーとハンドピースの癖が見えてきます。
筆者は同じMr.サーフェイサー系でも、番手や希釈感で乗り方が変わるので、本番前に必ず試し吹きを入れます。
紙コップでもスプーンでもよいのですが、そこで霧のまとまり方を見ておくと、いきなりパーツに吹いて梨地になる失敗を避けやすくなります。

缶スプレーは「早く均一」、エアブラシは「薄く調整」が得意

作業全体の流れで見ると、缶スプレーは下地確認を一気に進めたいときに便利です。
たとえば全身をグレーで一度そろえて、気泡やヒケを拾いたい段階なら、短時間で均一な膜を作れます。
逆に、肌パーツだけ薄く、髪パーツはややしっかり、という吹き分けになると、エアブラシのほうが狙った膜厚に寄せやすくなります。
小さなレジンキットほど、ほんの少しの吹きすぎでディテールが鈍るので、この差は地味に効きます。

筆者は、パーツ数が少なくて面が大きい原型なら缶スプレー、小さな装飾や髪束が多いキットはエアブラシ、という分け方をよくします。
道具の優劣というより、どこまで膜をコントロールしたいかで選ぶ感覚です。
缶は迷いなく進められる反面、修正の自由度は狭いです。
エアブラシは準備と洗浄の手間がある代わりに、粒子感と膜厚を手元で追い込めます。

素材ごとに「密着性」の考え方を変える

素材別では、プラモデルの一般的なPSやABSなら、通常のサーフェイサーで十分に組み立てやすい場面が多いです。
表面処理と洗浄が済んでいれば、まずは標準的なサフで面を見ていく進め方で困りません。
グレーの1000番前後を基準にして、荒れが強ければ500、仕上げ重視なら1500へ寄せる、という既出の考え方ときれいにつながります。

レジンと金属は、ここで一段考え方が変わります。
どちらも塗料を乗せるだけでは食いつきが弱く出やすいので、密着性を補う成分が入ったプライマーサーフェイサーや、金属用プライマーの出番です。
筆者はレジンでは“プライマー入り”を基本にしています。
後工程でマスキングを入れたとき、通常サフだけで進めたものより剥がれが出にくく、塗り分け後の補修回数が目に見えて減りました。
とくに髪のグラデーションや衣装の境界で細かくテープを当てるキットでは、この差がそのまま作業の安定感につながります。

金属パーツが混在するキットでも同じで、真鍮線やホワイトメタルに通常サーフェイサーだけを直接乗せるより、先に金属対応の下地を挟んだほうが塗膜の保持力が上がります。
フィギュア本体は通常サフ、軸打ちした金属部だけ金属用プライマー、という分け方も普通に成立します。
全部をひとつの下地で済ませるより、素材に合わせて役割を分けたほうが、あとで剥がれを追いかけずに済みます。

水性サーフェイサーは室内作業と相性がよい

水性サーフェイサーにも注目したいところです。
ラッカー系より臭いが控えめなので、室内での扱いやすさという点では助かる場面があります。
換気を取りながら作業したいけれど、溶剤臭をできるだけ抑えたいときには選ぶ理由があります。
ただし、水性は何でも上に重ねられるわけではなく、上塗りとの相性に製品差があります。
ここで無理に工程を急ぐと、乾いたつもりの下地がまだ弱く、マスキングや重ね吹きで荒れることがあります。

水性サーフェイサーは「臭いの少なさ」と引き換えに、乾燥待ちをきちんと守る前提の材料です。
説明書どおりの乾燥時間を取り、上に乗せる塗料の系統をそろえると安定します。
逆に、その確認を飛ばしてラッカーやエナメルを重ねると、段階ごとの硬化差がそのままトラブルになりやすいです。
室内作業向きという利点は大きいのですが、そこは“気軽”というより“順番を守ると強い”タイプの下地と考えるとまとまります。

迷ったときの基準は「素材」と「求める調整幅」

選ぶ基準を一言で整理すると、まず素材、次に調整幅です。
プラ中心で広い面を素早く整えたいなら缶スプレーの通常サフで十分戦えます。
レジンや金属が入るなら、密着性を補うプライマー成分入りを軸にしたほうが後工程が安定します。
さらに、薄吹きで質感を追いたい、部位ごとに膜厚を変えたいならエアブラシが合います。
室内で臭いを抑えたいなら水性サーフェイサーも選択肢に入りますが、重ねる塗料と乾燥時間をきっちり守る前提で組み立てるのがコツです。

TIP

筆者はレジンキットの本体をプライマー入りで整え、細かな追加パーツや補修箇所だけエアブラシで薄く追いかける組み合わせをよく使います。
密着性を先に確保しておくと、あとから部分修正を入れても塗膜全体の落ち着きが崩れにくくなります。

よくある失敗とリカバリー

サーフェイサー工程は、失敗しても戻し方が分かっていれば立て直せます。
初心者の方が止まりやすいのは、ザラつき、厚塗り、モールド埋まり、食いつき不足による剥がれ、そして塗料の系統違いによるトラブルです。
ここは「失敗したら全部やり直し」ではなく、どの層で問題が起きたかを見て、小さく戻すと考えると落ち着いて対処できます。

ザラつき(粉吹き)は、遠すぎる霧を疑う

表面が白っぽく粉をふいたようになり、触ると指に粉が付くようなザラつきは、サーフェイサーがパーツに届く前に乾きすぎた状態で起きることが多いです。
缶では距離が遠い、エアブラシでは霧が細かすぎるか、乾燥の速い条件で一気に乗せようとしたときに出ます。
見た目が荒れていても、慌てて厚く上からかぶせると別の失敗を呼び込みます。

筆者はこの手のザラつきなら、まず1500番で表面を1〜2往復だけ軽くならします。
指に粉が付く荒れなら、この程度で山だけ落ちることが多いです。
そのあと、問題が出た場所だけを小さく再サフします。
やり直しを全面に広げないのがコツで、部分的に処理したほうが周囲との段差も追い込みやすくなります。
再塗布では、前述の目安より気持ち近めを意識しつつ、“しっとり”乗る薄吹きを数回重ねると落ち着きます。

厚塗りとモールド埋まりは、乾燥後に研ぎ出して戻す

一度に隠そうとしてサーフェイサーを乗せすぎると、エッジが丸くなったり、髪の束や服のシワ、彫りの浅いモールドが埋まったりします。
この段階で爪や先の尖ったもので掘り返すと、柔らかい塗膜がめくれて余計に傷を広げます。
先に塗膜を落ち着かせてから処理したほうが、結果としてきれいに戻せます。

対処は、完全乾燥を待ってから1000番で余分な膜厚を削り、1500番で面を整える流れが基本です。
段差を一気に消そうとせず、鈍った部分だけを少しずつ研ぎ出すと、元の造形に寄せやすくなります。
もし傷まで一緒に露出したら、その部分だけ再サフで埋め直します。
モールドの周囲だけを狙って戻せば済む場面も多く、全面を吹き直さなくても十分立て直せます。

食いつき不足の剥がれは、洗浄とプライマー不足を見直す

マスキングをはがしたときにサーフェイサーごと浮く、角を触っただけで塗膜が欠けるといった症状は、素材への食いつき不足が原因です。
とくにレジン、金属、手脂が残った面では起こりやすく、洗浄不足のまま進めたケースと、素材に合ったプライマーを入れなかったケースが目立ちます。

この失敗は、上から重ねても直りません。
剥がれた周辺までいったん落とし、再洗浄してから、素材に合わせてプライマーまたはプラサフで下地を組み直します。
レジンや金属混在パーツなら、通常サフだけで済ませるより、密着を担当する層を一枚入れたほうが安定します。
筆者も、剥がれを見つけたときは塗膜だけを責めず、最初の洗浄と下地選びまで戻って確認します。
ここを飛ばすと、同じ場所でまためくれます。

ラッカー臭と換気不足は、作業品質にも直結する

ラッカー系サーフェイサーは臭いが強く、換気が足りない室内では作業そのものがつらくなります。
気分の問題だけでなく、早く終わらせたくなって吹き方が雑になるので、塗膜の荒れにもつながります。
屋内で扱うなら、換気を確保し、有機溶剤用の防毒マスクを使う前提で考えたほうが安全です。
防毒マスクはJIS T 8152で防毒マスクの構成や表示が定められていて、吸収缶の種類が用途に合っていることが前提になります。
厚生労働省の防護具関連資料でも、業務用防護具は国家検定の枠組みで扱われています。

臭いを抑えたいなら、水性サーフェイサーを組み合わせる選択肢もあります。
ただし、臭いが少ないことと、上塗りの自由度が高いことは別です。
水性は室内作業との相性がよい反面、上に重ねる塗料との組み合わせで結果が変わるので、系統をまたぐときほど慎重さが要ります。

WARNING

水性とラッカーを併用する場合は、乾燥不足のまま重ねないことがいちばん効きます。見た目が乾いていても、下の層がまだ弱いと、ラッカーの溶剤で縮みや荒れが出ます。

水性サフとラッカー上塗りは、乾燥不足がいちばん危ない

水性サーフェイサーの上にラッカーを重ねる構成そのものは見かけますが、トラブルの起点になりやすいのは乾燥不足です。
表面だけ乾いている段階でラッカーを乗せると、角がチヂれたり、細部が荒れたり、触ると柔らかい層ごと動くことがあります。
水性とラッカーの相性は製品ごとの差もあるので、いきなり本体全面に吹く進め方は危険です。

筆者はこの組み合わせを試すとき、目立たない隅や裏側で先に試験塗りを入れます。
問題がなければ本番に進み、少しでも軟化や縮みが見えたら、その組み合わせはそこで止めます。
トラブルが出た場合は、荒れた層を再研磨してから再塗布したほうが早いです。
無理に上から整えようとすると、下地の弱い部分が広がって補修範囲まで増えます。

失敗のあとに効くのは、再研磨して再塗布する順番を守ることです。
ザラつきなら1500番中心で表面だけ均し、厚塗りなら1000番から段階的に落とし、剥がれなら洗浄とプライマーまで戻す。
どのケースでも、原因に合った場所まで戻せば十分で、毎回ゼロから全部やり直す必要はありません。
焦らず、小さく、狙った層だけ直していくと、サーフェイサー工程は安定してきます。

作業前チェックリストと次アクション

手を動かす前に、工程の迷いを先に減らしておくと、サーフェイサー作業は途端に安定します。
洗浄が終わっているか、仮組みで見える段差を拾えているか、ヒケや傷に印を付けたか、使う研磨番手を机の上に並べたか、持ち手と除塵の準備ができているか、換気と有機溶剤用の防毒マスクを整えたか。
そこに試し吹き用のスプーンや余剰パーツまで置けていれば、本番で立ち止まる回数が減ります。
防毒マスクはJIS T 8152で構成や表示の考え方が整理されているので、面体だけでなく吸収缶の種類まで含めて作業前に確認しておくと流れが途切れません。

筆者は本番の前に、不要パーツかスプーンへ1000番サーフェイサーを軽く吹いて、その日の霧の出方を見ます。
ここで確かめたいのは仕上がりそのものより、手を動かす速度と重ねたときの濡れ方です。タミヤプラモデルファクトリーでもサーフェイサーは通常の缶スプレー塗装より近めの扱いが前提とされています。
本番いきなりより、練習吹きを1回入れたほうが手のリズムを合わせやすくなります。

傷の判断も、頭の中だけで済ませないほうがぶれません。
筆者は作業机に小さなメモを置いて、深めの傷は500、細かい処理跡は1000、仕上げの整面は1500という使い分けをその都度書き分けています。
500のあとにどこまで研ぎ戻したかまで残しておくと、次の補修で同じ失敗を繰り返しません。
とくに効くのが、筆者が続けている“1パーツ1メモ”です。
使った番手、当てた回数、選んだ下地色まで書いておくと、別の日に同じシリーズを塗るときでも再現の精度がぐっと上がります。

下地色の準備も、この段階で決めておくと迷いません。
グレーだけで進めるより、本塗装の予定色に合わせて白、ピンク、黒も候補に入れておくと、発色の方向が揃います。
明るい色を乗せるなら白やピンク、メタリックや重い色味なら黒というように、先に色設計を置いておくと、サーフェイサーが単なる傷確認ではなく塗装設計の一部になります。

TIP

研磨材は切り分けておくと手が止まりません。
3Mのウェットオアドライは228×280mmのシートが基準のひとつで、小片にしておくと細部用として回しやすくなります。
筆者はGodHandの小さめスポンジヤスリに近い感覚のサイズへ寄せてストックし、番手ごとに分けて置いています。

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